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ビジネスに役立つビートルズの交わした会話

2022/04/05

ディズニープラスで配信されている映画『ザ・ビートルズ:Get Back』が、話題沸騰中です。
映画から屋上のライヴ部分を抜き出した『ザ・ビートルズGet Back:ルーフトップ・コンサート』が2月末から5日間限定で劇場公開されると、日本での興行収入が世界一を記録するなど、その勢いは増すばかり。1969年のビートルズを1ヶ月間カメラが追ったこのドキュメンタリー映画、意外なことに仕事で使える実用英会話の宝庫なのです。
毎日スタジオに出勤するビートルズは、「リーダー不在」「無計画」「無茶なスケジュール」の中で見切り発進したプロジェクトを、最後には屋上でのゲリラ・ライヴとして成功させます。職場の人間関係が引き起こす様々な難局を、話し合いを重ねながら乗り越える4人。そんな彼らが交わす会話をみていきましょう。


  • ジョージ・ハリスンが「ショウなんてやめてしまおう」と言うと、
    ポール・マッカートニーが “We’re back to square one.”「振り出しに戻ったね」と答えます。
    back to square one”は、提案した企画が通らなかった時にも使えます。

  • ポールが”OK, so how about…?”「じゃあ、こんなのはどう?」とアイディアを出すと、
    ジョン・レノンが”Yes. I agree.”「賛成だ」と答えます。
    How about…?”は公私ともに使え、押しつけがましく聞えません。
    I agree.”は、はっきりと同意を示したい時に使えます。

  • 意見を戦わせた後で自分の負けを認める時に使えるのは、次のセリフです。
    I give in.” “You’re right that…
    「降参だ」「君の言うとおり~だ」

  • もっと良い案を出してくれと言われたジョージは、
    For a start, it would be better to A instead of B
    「まず、BよりもAをやった方がいいと思う」と、高圧的に聞えず、
    クライアント相手にも使えるような丁寧な言葉使いをしています。

  • 新しい曲を作れとジョンに発破を掛けるポールは、
    I hope you can deliver.” 「頼むよ」と言います。
    deliver”には「配達する」以外にも、この場合のように
    「期待されている成果を出す、職務を果たす」の意味があり、
    ビジネスでは頻繁に使われる単語です。

楽器を使ってスタジオで仕事をしているミュージシャンたちも、オフィスでデスクに向かう人々と、それほど変わらないやりとりをしていることが分かりますね。次回も、実践に役立つ『ザ・ビートルズ:Get Back』の会話をご紹介します。


朝日順子

著書に『ビートルズは何を歌っているのか?』『クイーンは何を歌っているのか?』『ルート66を聴く-アメリカン・ロード・ソングは何を歌っているのか-』がある。洋楽歌詞解説者としてNHK-FM「ディスカバー・クイーン」等に出演。フジテレビ系「関ジャニ∞クロニクル」(英会話伝言ゲーム等)の製作・英語監修、関ジャニ∞「All You Need Is Laugh」の歌詞監修と特典映像の制作・出演もしている。上智大学文学部英文学科卒。米国10年、中国4年滞在。

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