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【英語研修お役立ち情報】第5回「社内にキョウソウ環境をつくる」

2022/02/01

研修が失敗に終わるケースの1つとして、e-learningや教材は提供しているものの、個人の意志に任せているのみで学習が進まないケースがあります。
どんなに素晴らしい学習機会を提供しても、その学習機会を活用しないことには英語力の伸びはありません。
成果を出している会社の共通点のひとつが、社内に適切な「キョウソウ環境」が作られているということです。「キョウソウ」をカタカナで書いた理由は、3つの「キョウソウがあるためです。社風に合った環境を作る必要がありますが、ピッタリ合えば大きく取り組み方が変わる部分もあるかもしれません。


1つめの「キョウソウ」は、「競争」です。
競い争うという字からもわかりますが、ランキングで表すケースもあり、勝ち負けがつきます。優劣がつくためやや痛みを伴いますが、チームで競うことで効果を出している会社もあります。定期的にチームの学習進捗やスコアを社内で発表したり、上司が部下の学習進捗を把握して声掛けをしたりするなどして、強制的な学習環境が作られています。
基準は学習時間や進捗率、平均スコア、平均スコアアップ、など様々です。チームの場合は最下位までを発表し、個人の場合は上位のみを公表する場合が多いようです。


2つめの「キョウソウ」は、「競走」です。
競争がチームであるのに対して、「競走」は仲間の目(ピアプレッシャー)を活用するグループでの学習です。
学習自体は個人で行うものの、グループA、グループB・・・のように数人でグループ分けをし、学習時間をお互いに知ることでほどよいプレッシャーを感じながら学習の取り組みを忘れないようにしています。


3つめの「キョウソウ」は、「共走」です。
すでに英語を使って仕事をしている社員の経験を共有したり、イントラに英語学習サイトを作成して情報を共有したりというものです。英語の必要性はわかっているものの「自分事」になっていない社員が多い場合などは、すでに英語を使って仕事をしている人の話は何より自分事になります。
また、学習法がわからずに学習が進まない社員にとっては、すでに英語力を高めたり、スコアアップを達成したりした社員の学習歴や、どの教材をどのように活用したかなどの情報は非常に参考になります。


いずれの「キョウソウ」を取り入れる場合においても、大切なことは英語学習が「自分事」になることです。
適切な「キョウソウ環境」の整備によって、学習の開始や継続などボトルネックとなっている部分が解消し、学習に取り組む仕組みを作ることができます。

次回は「少人数に向いている研修・大人数に向いている研修」です。


早川幸治

SEから英会話講師へ転身。その後、TOEIC対策を中心とした英語セミナー講師として、これまで大手企業からベンチャー企業まで全国約200社以上での研修を担当してきたほか、大学や高校でも教える。脳や心の仕組みを活用した学習法を提唱し、上達の本質を英語学習に応用している。
高校2年で英検4級不合格から英語学習をスタート。苦手意識を克服した後、TOEIC 990点(満点)、英検1級。著書は50冊以上。雑誌連載のほか、企業における学習コンサルティング、セブ島留学TOEICプログラム監修、「英語思考」を用いた日本語プレゼン研修も担当。2011年5月から毎日英単語メルマガ「ボキャブラリーブースター」を配信中。

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