最速のスキル習得法
「時間をかけて英語を学んでいるのに、なかなか使えるようにならない」という場合、知識はついているものの、スキルにまで高まっていないことが多くあります。スポーツでも、楽器演奏でも、英語学習でも、新しいスキルを最速で習得するには、「型」を繰り返し練習することで処理を自動化させ、さらに必要な時に素早く活用できる状態にまで高めることが大切です。
掛け算九九においても、九九を覚えただけでは、あくまで知識であり、スキルとは呼びません。具体的には、4×5=20と知っているのが知識、「4人ずつのグループが5つあるから、20人」というように「実際に使いこなせるレベル」がスキルです。
英語学習においても、単語の意味を知っているだけでは知識止まりです。さらに、どのように使われるのかまで理解したうえで、必要な時に使えるかどうか、がスキル習得のポイントとなります。このレベルまで高めるためにも、「学び即使う」の流れを「仕組み」として組み込むことをお勧めします。
「使う」までの流れに組み込むための方法の1つが、ロールプレイです。たとえば、メールライティングや留守番電話にメッセージを残すことなどがわかりやすい例でしょう。まずはどのような単語や表現を用いるのか、どのような順番で情報を提示するのかなど、実際に使われているものを例として読んだり聞いたりすることで知識を増やします。
続いて、実際に真似をして書いたり、話したりすることで、「学び即使う」の流れができあがります。この時は、全く同じことを書く/話すということでもよいでしょう。続いて、ロールプレイとして、似たような場面設定に対して、先ほど実践したことを応用します。
特にメールライティングなどの「型」があるものについて、すでに社内でスキルを使いこなしている方がいらっしゃる場合、その方の英文作成スキルを「型」として学習に転用し、ロールプレイとして組み込むことによって、これから同じようなスキルを身につける必要がある方々のスキル習得に応用することができます。
慣れるまでは、どうしてもメール1本書くのに時間がかかります。しかし、経験が蓄積してくると、英語力は変わらなかったとしても、経験がスキルに転化することで、より短い時間で、より多くの情報を処理したり生み出したりできるようになります。その第一歩として、ロールプレイの導入をお勧めします。