【英語研修お役立ち情報】3日坊主を乗り越える!習慣化のコツ
習慣化を苦手とする方は多くいらっしゃいます。英語学習に限らず、新しいことを始めても「3日坊主」で終わってしまった経験がある方も多いでしょう。
そこには原因があります。「モチベーションが低いから」とか、「意志が弱いから」と思われるかもしれませんが、実は違います。そもそも、「人間は習慣の生き物」とも言われますし、「毎日の行動の90%以上は無意識」とも言われます。無意識に行動できるというのは、習慣になっているからです。
一方で、3日坊主になる理由は、「新しく始めた行動が習慣になっていないから」というシンプルなものです。たとえば、普段英語学習をしていない人にとって、「英語学習をする」は習慣ではありません。むしろ、「英語学習をしない」が習慣であるため、その習慣に戻ってしまうのが「3日坊主」だというだけです。
課題がわかれば、解決もしやすくなります。「3日坊主」を乗り越えて、英語学習を習慣化させるために必要なことは、「スケジュールを立てること」です。
仕事でも家事でも、すでに習慣化できていることについては、モチベーションや意志の力に頼っていることは少ないはずです。まず、「やらなくてはいけない」という必要性があることが大前提となります。
必要性が出ることによって、優先度が高まります。「なぜ英語が必要なのか」の明確化は不可欠です。そして、仕事の場合は「何時に始まるか」「いつまでに何をするか」というスケジュールが決まっていますし、家事の場合においても「食事をしたら食器を洗う」「汚れたら掃除をする」というスケジュールが決まっているため、そのスケジュールに沿って行動をしているのです。
「習慣化」や「継続」というのは、習慣的に決まったことを行うことです。そのための仕掛けとなるのが、「必要性」と「スケジュール」なのです。
「予定」という漢字からもわかるように、「行動を予め定める」ことで、行動に移しやすくなります。そして、習慣化のために「マイルストーン」を置くとよいでしょう。そのマイルストーンとは、3日・3週間・3カ月です。
まずは、3日坊主を乗り越えるために、今日から3日分だけスケジュールを作ってみてください。そして、実際に実行します。3日間予定通りに実行できたら、次の3日分のスケジュールを作り、また実行します。最初の3日間が予定通りに実行できなかったとしたら、それはスケジュールに無理があるのかもしれません。意志が弱いと自分を責めずに、ただスケジュールを軌道修正してください。
そして、その3日間が7回続けば、3×7で21日。つまり、3週間です。ここまでくれば比較的習慣になってきます。そして、その3週間×4の12週間。つまり、3カ月です。
英語学習はなかなか上達を感じにくいという特徴があります。筋トレであれば、筋肉の変化がすぐにわからなくても筋肉痛というフィードバックがあることで、行動の成果を感じられます。しかし、英語学習には筋肉痛はありません。しかし、少しでも「知っている単語が増えた気がする」「聞き取れるものが増えた気がする」「読むスピードが上がった気がする」という「気がするレベル」でも変化を感じた場合には、着実に伸びています。より変化の差を感じるには、ダイエットや筋トレと同じように3カ月程度を1クールと考えるとよいでしょう。成果を感じやすくなります。この3か月×4の12か月が1年です。
事業においても四半期に分けるように、英語学習も四半期に分けて成果を見ることで学習の成果の振り返りにもつながり、レベルを高めながら習慣化することにもつながります。
SEから英会話講師へ転身。その後、TOEIC対策を中心とした英語セミナー講師として、これまで大手企業からベンチャー企業まで全国約200社以上での研修を担当してきたほか、大学や高校でも教える。脳や心の仕組みを活用した学習法を提唱し、上達の本質を英語学習に応用している。
高校2年で英検4級不合格から英語学習をスタート。苦手意識を克服した後、TOEIC 990点(満点)、英検1級。著書は50冊以上。雑誌連載のほか、企業における学習コンサルティング、セブ島留学TOEICプログラム監修、「英語思考」を用いた日本語プレゼン研修も担当。2011年5月から毎日英単語メルマガ「ボキャブラリーブースター」を配信中。